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​麺とだし

​ 讃岐うどんの一番の特徴は麺のコシです。コシが強い=麺が固いというわけではありません。噛んだ瞬間は柔らかく、程よく歯を押し返してくる、もちもちした食感が讃岐うどんの特徴です。また、麺の表面がツルツルで、のどごしがいいうどんが多いです。これらを実現するために。適切な塩分水分量、手ごね足踏み作業、熟成工程など、うどん職人の腕が試され、お店によって麺の個性が様々です。

​ だしには瀬戸内海の名産のイリコが使われます。魚介のうまみがたっぷり感じられ、コシの強いうどんと相性抜群です。昆布のダシを加えたり、ショウガの風味を効かせたり、お店によって個性があります。

 うどんの店舗は大きく分けて、一般店・セルフ店・製麺所の三種類あります。

【一般店】

 入店したら席に座り、メニュー表を見て注文します。店員さんが料理を席まで運んでくれて、食べ終わった後も店員さんが片付けをしてくれます。全体の2割ほどがこのタイプのお店です。

 普通の飲食店と変わらないので、初心者でも気兼ねなく利用できます。

 麺を自家製で作っているところもあれば、製麺所から仕入れているところがあります。

 

【セルフ店】

 入店したら注文口で注文します。注文口前に行列ができていることが多いので、待っている間に店内に掲げられているメニュー表を見て注文を決めておきましょう。注文してから、店員さんが手際よく麺を茹でてダシを注ぎ、薬味を乗せてくれます。この短い時間に、天ぷらやおにぎりなどのサイドメニューを自分で取ります。まとめて会計を済ませてから席に座ります。お水やおしぼりはセルフサービスです。回転率の高いうどんならではのシステムです。

 薬味を乗せるまでほぼ全てを店員さんがやってくれるお店から、麺を茹でたりダシを注いだりまでを自分でやるお店もあります。初めての人は戸惑います。全体の8割以上はこのセルフスタイルです。

 麺を自家製で手打ちしているところが多いです。

【製麺所】

 もともとは麺の製造を本業としていたところが、その一角で店舗を営業しています。狭い室内や野外しか飲食スペースがないお店もあります。客が主導のセルフ形式が多いですが、お店によってスタイルは様々なので、初めて行くお店では仕組みが分からないことが多々あります。

 本業の傍らで行っているので、営業時間が短く、麺が売切れたら終了というお店もあります。繁華街から離れた山奥に立地していることも多いです。

 気楽に利用できる順番としては、一般店>セルフ店>製麺所 です。

​ 価格の安さでいうと、製麺所>セルフ店>一般店 という感じですが、そもそもが安いので気にするほどではありません。

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​営業形態

 讃岐うどんの主な種類を紹介します。

 

【かけ】(冷or温)

 だしに麺を入れたシンプルなうどんです。

 いりこの風味豊かなだしを存分に味わうことができ、もちもちの麺の食感を楽しめます。

 天ぷらを浸して食べるとおいしさアップです。

 

【ぶっかけ】(冷or温)

 冷水で締めた麺に、濃いめのだしを絡めて食べます。

 麺のコシを存分に楽しめます。

 レモンや大根おろしのトッピングが定番で、さっぱり食べたい人にお勧めです。

【生醤油】

 冷水で締めた麺に、だしのきいた醤油をお客さん自身でかけて食べます。

 ぶっかけに似ていますが、より醤油感の強い味です。

 

【ざる】

 麺をざるに乗せ、ネギやショウガと一緒につゆにつけて食べます。

 つるつるとしたのど越しを楽しめるので、夏にぴったりです。

 

【釜揚げ】

 麺をゆで汁とともに器にとって、つゆにつけて食べます。

 冷水で締めないので表面が柔らかく、ふわふわした食感になります。

 その他にも、甘辛く煮た薄切り肉をトッピングした肉うどん、釜揚げうどんに生卵とだしをかき混ぜて半熟にした釜玉うどんなど、実に多くの種類があります。

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​うどんの種類

 大きな天ぷらが定番で、ほとんど全ての店にあります。肉や魚介、野菜などの定番ものから、半熟卵などの変わり種もあります。価格は80~200円くらいでかなりお手頃です。

 また、おにぎりやいなりずしも多くあります。炭水化物&炭水化物です。

​ おでんを出している店舗もあります。お店でとったのダシを使っているので、それぞれ味が違います。

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​サイドメニュー

 基本的にびっくりするぐらい安いです。観光用ではなく、地元の人が日常的に利用しているからこそです。

 麺の量は選べますが、店によって基準が違うので、初見の店では少な目で注文したほうが安心です。

 朝早くから営業している店が多いですが、その代わりほとんどのお店が昼過ぎには閉まります。麺が売切れ次第終了するところや、休日には営業していないところもあるので、どうしても行きたい店がある人は事前に調べておくといいでしょう。もし閉まってても、近くに別のお店があるので安心してください。

​ うどんは茹でたてをすぐに提供するため、お客さんの注文を聞いている裏で次々にうどんを茹でています。なので、お客さんの注文がかなりスピーディーに行われます。はじめは、注文を速やかにしないといけないプレッシャーを感じます。だからこそ、うどんを絶え間なく提供できるセルフ店が普及しました。そして、人件費も抑えられるのでかかくが非常に安いです。

 昼時にはひっきりなしにお客さんが来るので、食べ終わったら速やかに店を出ましょう。

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​その他の特徴

​ もともとうどんは中国から輸入されてきました。弘法大師空海がその製法を日本に伝えたとする説が有力です。

 香川県では、雨が少ないために小麦の栽培が盛んだったこと、だしに欠かせないいりこがよく獲れること、うどんに欠かせない塩の産地だったことなどが重なり、うどん文化が浸透しました。小豆島での醤油の製造が活発に行われていたことも、ぶっかけうどんの浸透に一躍かったと思われます。

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​讃岐うどんの歴史

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