

バスは細い山道を通ります。 人と車がすれ違えないぐらいの道がずっと続きます。 多分、バス以外通らないのでしょう、木々が生い茂ってバスの車体をこすっていきます。 バスの年季の入り方にも納得です。 まるでアトラクションのようなバス移動です。

近くまでくると、バスを降りて洞窟の入口まで徒歩で向かいます。 急な階段を登っていると、所々に鬼の看板やオブジェが設置されています。
オニノコ瓦プロジェクト と言って、県内の学生さんたちが作った鬼の顔をした瓦が洞窟内に展示されているので、合わせて楽しめます。


いよいよ洞窟の中に入っていきます。 入口は狭いですが、洞窟の中は結構広いです。 人工的に作られた洞窟らしく、鬼が住んでいたという伝説が残されています。


繁忙期でなければ、ガイドのおじさんが一緒に来て案内してくれます。 薄暗い洞窟内では、オニノコ瓦がたくさん展示されていて、ライトアップされた様子がかっこいいです。 分岐しながらどんどん奥へ進んでいきます。
ガイドのおじさんの話が上手で、漫談を聞いているようでめちゃくちゃ面白いです。 桃太郎伝説の話や、この洞窟が発見された経緯などを紹介しつつ、最後は必ずオチをつけて話してくれます。


洞窟は、山の山頂付近にあり、周り一帯は鷲ヶ峰と呼ばれます。島全体が一つの山のような形なので、周囲一面が見渡せます。 木々の間から見える海や山は絶景です。


山の頂上に展望台があるのですが、今回は行けませんでした。 桜がきれいに咲くらしいので、次回はリベンジします。
女木島の港は、鬼の館と呼ばれていて、鬼が両手をひろげたような外観です。館内は、島の観光案内や、自転車の貸し出しなどを行っています。
海岸沿いを歩いていると、オーテと呼ばれる立派な石垣があります。防風防波のためのもので、まるで鬼が住んでいた城跡のようです。


港周辺には、モアイ像や海岸沿いのカモメたちなど、アート作品が点在しています。 散歩しながらのんびり鑑賞するのも楽しいです。


港から歩いて徒歩7,8分で海水浴場があります。 白い砂浜が円弧状になったきれいなビーチです。 7月上旬でしたが、すでに海水浴を楽しんでる人がちらほらいました。 まだシーズンオフのようですが、海の家も立ち並び、シャワーやゲストハウスの施設もあります。 向かいには、高松駅のビル群が見えます。 都会の喧騒からはなれて、バカンスを楽しんでいる気分になります。


石垣で作られた防波堤で守られているので、海は穏やかです。水質は透明でめちゃめちゃきれいです。


海岸沿いから一本奥の通りには、飲食店が何件かあります。 今回は、おしゃれなカフェ"鬼ヶ島倶楽部"さんと、眺めのいいそうめんのお店"龍潜荘"さんを紹介します。
・鬼ヶ島倶楽部
緑に囲まれた道の途中に、古民家を改装したおしゃれなカフェがあります。

店主の方は高齢の女性の方で、アンティークにこだわったおしゃれな店内です。お店の中では、なんと駄菓子も売られています。
アイスチャイを注文しました。 オーガニックにこだわったお店のようで、絶妙なスパイスが最高でした。 レモン風味のマドレーヌもついてきます。 シロップはサボテンから取られたらしく、独特な甘みがチャイのスパイスによく合いました。


・龍潜荘
細い路地を進んでいくと、青い屋根が特徴的なそうめん屋さんがあります。 店内に入ってすぐが厨房のようで、その場で注文します。 ニンニク入りのそうめんと、普通のそうめんを頼みました。

飲食スペースは離れにあり、ビーチに面した建物です。 和風の部屋からは、前面にきれいな海が見渡せます。 海風も 入ってきて、とても涼やかです。 この雰囲気とそうめんの相性が最高ですね。


ショウガのきいたつゆが、暑い時期にぴったりです。 太めの麺はもちもちツルツルで、飲むように食べてしまいました。付け合わせのトマトのマリネも美味しかったです。
ニンニク入りは、その香りに食欲をそそられます。 酸味と辛みの効いたつゆが、一味違ったそうめんを楽しませてくれます。


高松からすぐに行けて、美しい自然や観光スポットを体験できる素晴らしい島でした。
すぐ近くの男木島にも、合わせて行ってみてはいかかでしょうか。→男木島