宇和島闘牛
牛と牛を一対一で戦わせる闘牛は、昔から日本で行われてきた競技です。一トンを超える巨大な牛がぶつかり合う姿は迫力満点です。
現在、日本では数少ない地域でしか行われていませんが、愛媛県宇和島市では今でも盛んに大会が行われています。大会は年に四回、専用の闘牛場で行われます。今回はお盆場所に行ってみました。
闘牛場は山の上にあるので、車で行くのがお勧めです。闘牛開催期間中は、近くのグランドが駐車場となります。開始直前に行ったので、車の空きがあまりなくて停めるのが大変でした。

駐車場から歩いて五分ほどで闘牛場に着きます。白い円形の建物が見えてきました。
建物のすぐ横には、「敢闘門」があります。牛たちが通るもんです。門の向こうには、すでに多くの牛が見えます。


建物の入り口でチケットを購入します。私は、事前にwebでチケットを予約していたので、確認のメールを見せて料金を払えばスムーズに入れます。入口では、宇和島名物の牛鬼がお出迎えしてくれます。
牛が戦う場所は円形の 柵で囲まれ、地面はふかふかの土です。その周囲を取り囲むように観客席があります。コロナの規制が緩和されたお盆といいうこともあって、客席がほとんど埋まるくらい人が入っていました。


チケットを買った際には、対戦表と闘牛のルールの紙がもらえます。初心者にも分かりやすいです。


暑いお盆の時期でしたが、場内には空調が無いので結構暑いです。ほとんどの観客がうちわ片手に観戦していました。宇和島だけでなく、全国から来ているようです。

宇和島市営闘牛場 会場の様子
ここで、宇和島闘牛の一連の流れを紹介しておきます。
まずは、独特の掛け声で二頭の牛が呼び出されます。
入場曲と共に、牛主さんや勢子さんに引きつられてゆっくりと牛が場内に入ってきます。
はじめは静かに距離を取っていた牛が徐々に距離を詰め、タイミングを計ってぶつかり合います。ここから押し合いや技の応酬が始まります。
勢子さんが牛のすぐそばで、掛け声や平手で牛をエキサイトさせます。牛も全力でぶつかり合い、会場も大盛り上がりです。
最終的に、勝負を逃げだした方が負けです。
勝負は、若い小柄な牛から始まります。将来有望で、まだ経験の浅い牛たちなので、無理に勝負をつけさせず、引き分けで終わらせます。
ここから徐々にレベルの高い戦いになってきます。1トンにも及ぶ巨体が押し合う様子や、角がカツカツとぶつかり合う音、飛び散る砂など、目の前で迫力満点の戦いが繰り広げられます。
おおトリは、最も迫力のあるチャンピオン戦です。今までの牛の中でも、体格が大きく、技も巧妙で、何より闘志がものすごいです。今回、どちらも引けを取らない大接戦でした。
ちなみに、宇和島闘牛については、このサイトで詳しく説明されています。
チャンピオンで優勝した牛は、きれいな装飾を身に付けられて祝われます。希望者は牛の近くまで近づいて触ることができます。写真のよおにすごい人混みになりました。近くで見ると、はやり迫力があります。軽く触っただけで、皮膚の下に分厚い筋肉があるのがよくわかりました。

